山崎邸 2005 (個人住宅 東京都三鷹市)

【限られた箱の中に手品的手法で色々な空間を詰込んだだ住宅】

現在の都会の住宅地は、規制でがんじがらめだ。
それに若夫婦にとって、予算の制約も大きい。
夫殿は、打合せの時には電卓を離さず、婦人が夢を語る度に「それいくら?」を連発した。
婦人は姪の小学校からの友人で、昔から我家にも出入りしていたので、気心は通じている。
そこでありとあらゆる悪知恵を駆使して、手品的な家を設計した。

 


Living room 居間

【若夫婦二人の住宅】

敷地は東側の隣地が樹木の苗木圃場で、この林が借景になっている。
敷地が34坪弱とあまり余裕がなく、隣地、道路の斜線制限も厳しい。
そのため、法規上可能な最大の容積を確保し、その中に必要な空間を割込む、手法で設計した。
1階に基本のパブリックスペースをワンルームで確保し、外部のパティオと連結した空間にした。
上部階は個室を割付けるが、これを1/2階ずつスキップフロアーでずらした、螺旋上の構成にした。
この結果、1階と2階の中間にM2Fの広い納戸スペースを確保できた。
また、大小様々な空間が連続してつながる、連続的なインテリアになった。